知名町は琉球石灰岩が広く分布していますが、中央の大山には弱い変成作用を受けている地層が露出しています。根折層と呼ばれていますが、おそらく中生代の四万十累層群に対比されると考えられます。大山近くには「昇竜洞」と呼ばれる鍾乳洞があり、地下水の溶食作用によってできた洞内には鍾乳石、石筍、石柱、ひだ状のフローストーンなどが神秘的な美しい空間をつくっています。大山周辺にはカルスト地形が発達し、多くのドリーネやウバーレが点在します。住吉の海岸に垂直の崖をつくる石灰岩には、サンゴ礁の外側に棲息する大型有孔虫のオパキュリーナの化石が密集して認められます。