伊仙町の犬田布海岸には不思議な小山があります。恐竜が生きていた中生代、数千メートルの深海に堆積した泥に、海底地滑りによって陸側からもたらされた砂などの粗い堆積物が混ざり合ったメランジェ堆積物と、第四紀の琉球石灰岩が接しているのです。メランジェは料理用語のメレンゲと同じ意味です。戦艦大和の碑が建つ犬田布岬からは、琉球石灰岩の雄大な大海蝕崖をみることができます。南東部の美しい喜念浜には、砂が固まってできたビーチロックがみられます。面縄貝塚近くの墓地では、墓石の一部に、はるばる船で運ばれた山川石が使われています。