太平洋に面した肝付町の大部分を、地下10キロメートル前後の深部でマグマが冷えて固まった花崗岩が占めています。花崗岩はおもに石英、正長石、黒雲母から出来ていますが、風化に強い石英が内之浦の海岸に白砂青松の浜を形づくっています。志布志湾に面した轟の滝は、夏になれば、みかげ石(花崗岩)の滝すべりを楽しむ子供達の歓声が絶えません。この花崗岩が貫入した堆積岩は日南層群で、分布は狭いが巨大な海底地滑りの証拠であるスランプ構造を観ることができます。西の錦江町との境には花崗岩がつくる稲尾岳があり、日本では数少ない照葉樹の原生林が広がっています。