南種子町の西海岸は、深海に堆積した古第三紀の熊毛層群が断崖をつくっています。上立石海岸では、熊毛層群に挟まれた枕状溶岩を観ることができます。東部には大陸の縁辺部の浅い海底に堆積した新第三紀中新世の茎永層群が広く分布し、河内ではおびただしい数のカキ化石が、生きていた当時の状態をとどめて(原地性)出現しました。カキのほかに、今もマングローブの泥底に棲息するウミニナ、ヘナタリなどの巻貝も多く見つかっています。この泥層から一抱えもあるリクガメの化石も見つかりました。ここが大陸の内湾であった証拠です。「河内化石公園」として学校教育や生涯教育に活用されています。