TATSUYA HASHIMOTO
PROFILE
専門は考古学で古墳時代を中心に研究を行っています。徳島大学で助手を1995年から6年間務めたのち、2001年4月より鹿児島大学で勤めることになりました。
考古学に興味をもつようになったのは、生まれ育った家の近くにあった「古墳」に対して、なんでこんなものがここにあるのかということから始まっています。大阪の田園風景の中にあったその「古墳」は研究者なら誰でも知っている黒姫山古墳という古墳でした。私の考古学の原点です。また、河内大塚山古墳や古市古墳群なんかは近くですし、百舌鳥古墳群なども車などでよく横を通ったのでそのあたりから興味が広がって行ったと思います。
いまは、とくに日本列島に国家というものができる過程においての東アジア社会での位置づけや各地域における
社会的な変化の過程、地域間交流などに関心を持っています。そのための考古学的な実践研究として、古墳時代を通して古墳副葬品の中でも主要な位置づけをもっている甲冑を中心とする鉄製品・金工製品などの分析を行っています。
また、古墳築造境界域である鹿児島の古墳時代社会を研究をしています。この地域のフィールドワークをとおして古墳を造ることの本質的な意味や古墳時代社会の多様性などの考察を進めています。
2002年度からこれまで、鹿児島県肝属郡串良町所在の岡崎古墳群、南さつま市加世田小湊所在の六堂会古墳、曽於郡大崎町神領10号墳、えびの市島内139号地下式横穴墓などの発掘調査を行っています。

黒姫山古墳

岡崎古墳群から見た肝属平野 えびの市島内139号地下式横穴墓
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