1)独自の文化と自然を持つ鹿児島県全体を対象に、地域の魅力を発見するための活動を自治体・各種団体と連携して行う。
2)住民の主体的な参加のもと、地域の発展のために、文化財や自然などの再評価、保存、公開を、本学研究者(以下、活動支援アドバイザーと言う)と協力して行う。
3)文化財や自然などの情報をデータベース化し、発信することで実践的で能動的な生涯学習の場を提供する。
*概念図は以下のとおりです。
これらを行うために、鹿児島県全体をひとつの博物館「鹿児島フィールドミュージアム」と位置づけ、その中の展示物に相当する自然、文化財、施設などを、その形にこだわることなく「ノード」とよび、まとめていきます(ノードは結び目という意味を持ちます)。
1)情報収集(調査依頼、学術情報など)
2)活動支援アドバイザーによるノードの保存、または学術的再評価
3)ノード情報のネットワーク化
4)ノードの再活用
大学が地方自治体のニーズにこたえ、文化遺産等の学術的評価の手助けをすることによって、大学の教員が新たに研究対象を見出すことが出来るようになります。鹿児島大学総合研究博物館は大学の研究者と地方を結ぶ役割を担うべきであり、それは本事業においてもっとも重要なことであると確信しています。
この事業は、平成15年度に鹿児島大学で取り組みが始まった「地域貢献特別支援事業」のひとつとしてスタートしました。 鹿児島県は島嶼圏を含め南北600kmにおよびます。その中には、活火山「桜島」をはじめ、世界自然遺産「屋久島」、自然環境及び独自の文化を保存する「南西諸島」を含んでいます。一方、21世紀では前世紀の社会的発展とその負の遺産を反省して、持続的発展と循環型社会に支えられた「新しい豊かさ」が求められており、鹿児島県でもさまざまな地域課題を解決するための新しい研究や取り組みが必要になっています。 地域貢献特別支援プロジェクトでは、この南北600kmにもおよぶ県域をモデルとして、「ITを駆使した医療・福祉・教育・食・環境・文化情報システムの構築」をコンセプトとし、「災害防止安全」、「生涯学習」、「文化」、「島嶼圏医療・福祉・健康管理」、「資源環境開発管理」をテーマにした事業の推進を図り、21世紀の「新しい豊かさ」創生を目指します。