垂水市は四万十累層群の堆積岩が山体をつくって分布しています。高隈山の猿ヶ城渓谷には白い花崗岩が露出しています。マグマが地下深部で堆積岩の中に貫入し、ゆっくりと冷えてできた岩石なので、隆起して地表に現れたことがわかります。花崗岩の周辺の堆積岩は、マグマの熱で硬いホルンフェルスになっています。垂水市の山手には、噴出源のわからない火砕流堆積物が点在しています。桜島と陸続きになった早崎は姶良カルデラの縁にあたり、麓から世界で最初に発見された鉱物に大隅石(オオスミライト)の名がつけられました。海に向かって高度を下げるシラス台地の地形は教科書的です。